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執筆者の写真中村智子

生姜焼きが焦げる理由

更新日:2020年6月26日

フライパンで肉に使うと塩麴って焦げませんか?

漬けておいたお肉ならいざ知らず、がっつり焦げてフライパン洗うの大変!

野菜の水気を上手に使うとそうでもないんですが。


生姜焼きに塩麴を使うと、豚肉がぷるっぷるのモッチモチになります。

これはたんぱく質分解酵素を代表するプロテアーゼという物質のお陰。

昔の日本人は脂っこい汚れには、

洗剤の代わりに麹を少しだけつけて洗ったという。

これは同じくプロテアーゼの分解効果を使ったもの。

さてこのプロテアーゼ、アミノ酸を単糖類に分解するのですが

この糖類が過熱すると焦げる焦げる、良く焦げるのです!


肉は既に充分柔らかくなり、旨味も増している。

もったいない気はしますが、充分美味しいので、

表面の麹をしっかりとってから焼くと焦げないのです。

生姜焼きを美味しくする秘訣がもうひとつあります。


ずばり冷蔵庫から出した後、常温に戻すのです。

そしてフライパンに乗せてから火をつけて弱火を使う。

このお約束を守ると本当に硬くならない。

アミノ酸が分解されて出来る単糖類は110℃~160℃で焦げます(カラメル化)

急激に火を通すと、分子の脱水や転移も起こりに肉がバキバキになります!

究極奥義はタレに単糖類であるハチミツを少しだけ入れるのです。

加熱150℃→別に作ったタレで冷やす→150℃まで再加熱。


塩麴が頑張って分解した肉をとことん美味しく食べる為に。

料理は人類のみに与えられた美しい化学です。

本当に美味しいですよ。是非お試しあれ。

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